Nntoth Suha

ハースストーンとかグウェントとか気まぐれに書く(予定)。しばらくはグウェントの記事が中心になる(かもしれない)。

Tier listって結局なんなんだろう

はいどうもこんにちはこんばんは、Oppopeです。
今日はよく耳にするTier listって結局何なんだよ、ということについて話していきたいと思います。

 

 


Tier listってものがどんなものか、まったく見たことないって人はHSプレイヤーには少ないんじゃないでしょうか。

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こういうやつです。要は、色んなサイトがデッキのランキングを付けているわけです。
Tierは英語で「層」って意味です。第一層(Tier1)はこのデッキ、その下の第二層(Tier2)はこのデッキ……って並べていって、それを全部まとめてTier listって呼んでるんですね。
じゃあこのランキングはどういう基準で付けられてるのか、という話。実はけっこう、ここが意見の割れるポイントです。
「単純にデッキの強さで付けてるんだよ」派と「いや、ラダーでの使用者数で決めてるんだよ」派が日夜争いを繰り広げています。


結論から言うと、少なくともHSにおいては「デッキの強さ」派が正しいです。
より厳密に言うと「ラダーでのデッキの強さ」ですね。

 

 


HSのTier listを発表しているサイトがいくつあるのかは知りませんが、群を抜いて有名なサイトが二つあります。
ひとつはTempo storm、もうひとつはVicious Syndicateです。
順番に見ていきましょう。まずTempo Storm。
かなり老舗の情報サイトで、Meta Snapshotと称して定期的にTier listを発表しています。
そしてそこでは各Tierごとの定義がはっきりと記されています。英語で。

 

Tier 1: Well-optimized decks with extremely efficient and overwhelmingly powerful combos and card synergies that makes losing against these decks feel helpless and unfair.
Tier 2: Competitive decks that have a few slight weaknesses (e.g., poor comeback mechanics or draw consistency); can still take games off top-tier decks with tech switches.
Tier 3: Average decks that aren't bad, but also aren't optimized or refined; decks that have styles not currently favored by the metagame.
Tier 4: Inconsistent decks that are unrefined, out-of-flavor, overly niche, or retired. Taking wins off upper-tier decks requires an intimate understanding of the role of every card in the deck.
Tier 5: Fun decks that should only be used if you play Hearthstone for the joy of the gameplay, rather than the joy of winning.

 

読むのがめんどくさいみなさんのために、おおよそで訳してあげましょう。Tier1はクッソ強くて相手を萎えさせるデッキ、Tier5は勝つのが楽しい人は使わない方がいいデッキだそうです。
分かりやすいですね。使用人数という言葉はどこにも出てきません。Tempo StormにおけるTier listは、デッキの強さランキングのことで間違いなさそうです。

 

続いてVicious Syndicate。こちらはもっと分かりやすいです。
Vicious Syndicateは最近になって台頭してきたサイトで、データに基づいてデッキ相性や勝率を導き出しているサイトです。
言葉は必要ないでしょう。この二枚の写真を見てください。

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一枚目がラダーでの使用率、二枚目がTier listです。
使用率では海賊ウォリアーに次いで2位の翡翠ドルイドですが、Tier listではTier3の中位に位置付けられています。
理由はご覧の通り、勝率が低いからです。使用者が多くても勝てないデッキは、Tier listの下の方にランク付けされているということですね。

 

ついでに、日本人にはなじみの深いハースゲーマーズも定期的にTier listを発表しています。

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こちらもTempo storm同様各Tierの定義がしっかり記されています。メタで見かける、見かけないという文言はありますが、やはり主な基準はデッキの強さみたいですね。

 

 

 

さて。
では一体どうして「Tier listは使用者の数で決まる」という誤解が、これほど広がったのでしょうか。
この誤解自体は僕がHSを始めた2016年の4月くらいにもちらほら見たものですが、今ほどよく見かけるものではありませんでした。
それがここまで拡散した理由は、おそらくこのサイトでしょう。

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シャドウバース攻略wiki

このサイトでも、シャドバのデッキについてのTier listが定期的に更新されています。
で、このサイトにおけるTier Listの定義ですが……

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がっつりと書いてありますね。強さよりも使用率を重視。
このwikiの管理人さんがどういう意図でこの定義を設定したのかはよくわかりません。単純に誤解していたうちの一人なのか、流行度ランキングの方が有用だと判断したのか。
ただ、いくつか他のサイトも見てみましたが、シャドバにおいてはTier listは流行度+強さで考えるというのが定着しているみたいです。
おそらくこのシャドバにおける定義づけがHSに逆輸入され、そのまま拡散したというのが今の状況なんじゃないかと思います。

 

 


そういうわけでで、Tier listというのは

 

ハースストーン:デッキの強さランキング
シャドウバース:デッキの流行度ランキング(強さも加味するよ)

 

という感じみたいです。

ゲームによって定義が変わるというのは面白くもありますが、ややこしくもありますね。

ともあれここまで読み通したなら、あなたも晴れてTier list警察の一員です。
「Tier listはデッキの人気ランキングだよ」なんて言ってる人がいたらこの記事を叩きつけて、どちらが正義か思い知らせてやりましょう。

そんな感じです。お付き合いいただきありがとうございました。